学校から案内された「こども総合保険」、 加入した方がいいですか?
宮原 理智

入学や進級のたびに、子どもが通う学校から「こども総合保険」のパンフレットをもらうことはありませんか? 加入すべきかどうか、迷われる方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、学校ですすめているから、みんな入ってるから、とりあえず入っておこうはやめましょう。
大事な保険ですが、あくまでも任意なので、必ずしも加入する義務はありません。
すでに加入している保険と補償内容が重複していないか、必要以上に掛けていないか、確認することが大切です。

そこで今回は、「こども総合保険」について、その補償内容と加入する前に確認して欲しいポイントを解説します。

こども総合保険

「こども総合保険」はどんな保険?

こども総合保険では、主に以下の内容が補償されます。

①傷害保険(基本補償)

お子様が偶然な事故によりケガをしたり、死亡したときに保険金が支払われます。
学校内や登下校時、または部活動中や遊びの中で起きたケガ、交通事故などにより、入院や通院をした場合に役立ちます。後遺障害、死亡なども補償されます。
※補償範囲が限定される場合もあるので、確認しましょう。

②育英費用

扶養者であるご両親などに、万が一のことがあった場合に支払われます。
扶養者にもしもの事があったら、その後の進学資金の準備など様々な計画が大きく変わってしまうかもしれません。例えば交通事故など、扶養者がケガにより死亡または重度後遺障害を被った場合の、お子さまのための育英費用として備えらえれます。

③賠償補償

第三者に損害を与えたときに、保険金が支払われます。
遊んでいてお友達にケガをさせてしまった、駐車している車に傷をつけてしまったなど、日常生活において、あやまって誰かにケガをさせたり、誰かの物を壊したりした場合など法律上の賠償責任を負ったときに役立ちます。

④その他

「葬祭費用」や、子どもが行方不明になったり、山で遭難したりするなどの捜索や救助活動の際に費用を負担した場合の「救助者費用」にも備えられます。

加入中の保険でカバーできませんか? 補償の重複をチェックしよう!

このように、子どものアクシデントに備えることのできるこども総合保険ですが、他の保険でカバーできている場合もあります。公的保障も合わせてチェックしてみましょう。

①傷害保険(基本補償)

乳幼児医療費助成制度により、公的保険が適用される範囲の入院・治療であれば、子どもにかかる医療費が一定の負担や無料になる自治体が少なくありませんね。
対象が小学生までという自治体もあれば、中学生や22歳までという自治体もあり、地域によって異なる点には注意しましょう。

ただ、医療費が一定負担であっても、差額ベッド代や先進医療にかかる費用は助成の対象外となる場合が多いです。それらに不安を感じる場合はその部について保険を活用することも考えられます。

②育英費用

いわゆる教育資金を保障する生命保険と同じですから、学資保険や扶養者の死亡保険などでカバーされていれば必要ありません。二重で受け取ることはできますが、こども総合保険でも備える必要があるかどうかは検討する必要はあります。

③損害補償

加入中の自動車保険や火災保険、または自転車保険などに、「日常生活賠償責任保険特約」または「個人賠償責任保険」の特約は付いていませんか?個人賠償責任特約は、1つ入っていれば、家族全員の賠償補償を得ることができます。
証券に書かれていれば、改めて加入する必要はありません。商品や条件によって違いますが、無制限補償や少なくとも1億円の補償を付けるケースが多いです。
ケガや入院の保険は複数入っていると、それぞれから給付金が支払われますが、賠償責任保険は、たくさん入っていてもあちこちから支払われることはありません。二重に入るのは保険料のムダになってしますので注意が必要です。

子どもを育てていく中で、様々なリスクと直面する場面はありますが、それに対する補償の必要性や安心できる保障内容は各家庭それぞれ考えが異なります。

学校で勧めているからと慌てて加入せず、加入中の保険や公的保障と重複がないかを確認し、検討していくことが大切です。