2026年1月以降に支払われる給与から、毎月天引きされる源泉所得税の計算方法が一部変更されています。
会社員やパート勤務の方にとっては、「給与明細の税額が少し変わる可能性がある」ということです。
とはいえ、急に新しく税金が増えるわけではありません。今回の変更は、税制改正により控除額や扶養判定の基準が見直されたことが背景です。
つまり、毎月の給与から差し引かれる所得税を、今の制度に合わせて計算し直すための対応と考えるとわかりやすいでしょう。
なぜ変更されるのか
今回の見直しの大きな理由は、いわゆる「年収の壁」や各種所得控除の基準変更です。
近年の税制改正により、基礎控除や扶養控除に関する制度見直しなどが行われました。
出典:源泉所得税の改正のあらまし|国税庁
出典:源泉所得税の改正のあらまし|国税庁
これに伴い、会社が給与計算時に使用する源泉徴収税額表も更新されています。
これまでと同じ給与額でも、適用される控除条件によっては、源泉徴収される税額が変わる場合があります。
特に確認したい「扶養」の扱い
今回の変更で影響を受けやすいのが、扶養家族がいる方です。
たとえば、お子さまがアルバイトをしている家庭では、これまでと扶養判定の基準が異なるケースがあります。
19歳以上23歳未満の親族に関しては、新たな控除制度(特定親族特別控除)が創設されています。
出典:令和8年版 源泉徴収のあらまし|国税庁
簡単にいうと、「これまで扶養控除の対象外になると考えられていた収入水準でも、一定条件下では控除対象となる可能性がある」ということです。
そのため、年末だけでなく、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の記載内容もこれまで以上に重要になります。
会社員・パートの方が意識したいこと
一般の給与所得者が、今回の改正だけを理由に急いで特別な手続きを行う必要は基本的にありません。
ただし、以下に当てはまる方は確認しておくと安心です。
*扶養家族の就労状況や収入が変わった
*大学生年代のお子さまがいる
*配偶者や扶養親族の収入見込みが変わる
こうした変化がある場合、申告内容によって毎月の税額や年末調整結果に影響することがあります。
「去年と同じ内容で出しておけば大丈夫」と考えると、思わぬ修正が必要になることもあります。
まとめ
2026年以降、給与明細を見たときに「所得税が少し減った」「以前と違う」と感じる方もいるかもしれません。
ただし、税額は給与額、社会保険料、扶養状況などによって個別に異なります。
そのため、単純に全員の手取りが増える・減るとはいえません。
大切なのは、制度変更がある年ほど「自分はどの条件に当てはまるのか」を確認することです。
税制は少し難しく感じますが、毎月の給与に直結する内容だからこそ、ご自身の扶養状況や申告内容を一度確認しておくと安心につながるでしょう。